リアフレールが販売するパワーガードは、200以上もの企業にご採用いただいている電力使用量削減ソリューションです。
本記事では、パワーガードの導入をご検討いただいている企業・施設の担当者へ向けて、設置の手順を詳しくご説明いたします。パワーガードの設置を考えておられる担当者様は、ぜひ参考にしてください。
パワーガードの仕組み
パワーガードは、高調波電流を減少させることで、電力を最適化するソリューションです。
高調波電流とは、50〜60Hzの基本周波数に対して、3〜40倍の周波数を持つ電流のことを指します。この高調波電流は、パソコンや工場機器といった様々な機械から発生し、適正な周波数の電流に紛れ込むことにより、電力の質を低下させてしまうのです。
高調波電流を吸収するのが、パワーガードです。パワーガードは高調波電流のみを熱エネルギーに変換し、不必要な電流を減らします。
この詳しいメカニズムは、以下の記事で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてください。
▶パワーガードの節電効果とは?節電の仕組みや節電が期待できるケースを紹介
施設へのパワーガード導入効果イメージ
パワーガードは、分電盤に設置して、適正電流に紛れ込む高調波電流を減少させることで電流を最適化するソリューションです。
ここからは電流の流れを追いながら、パワーガードがどのように効果を発揮していくのかを解説します。
- パワーガード導入前の電力ロスの様子
- パワーガード導入後の電力最適化の様子
1. パワーガード導入前の電力ロスの様子
パワーガードを設置していない状態では、高調波発生機器が一つあると、施設全体の電力効率に悪影響を及ぼすことがあります。電力の質を定価させる高調波は、導線を伝って他の多くの機器にまで到達し、電力ロスを生み出します。
高調波が他の機器に伝わる仕組み
まず高調波発生機器から、高調波電流が二次分電盤、一次分電盤へと伝わります(一次分電盤は電流の上流側、二次分電盤は下流側の分電盤です)。そこから、高調波の紛れ込んだ電流が、一次分電盤から、他の二次分電盤を伝い、他の機器に向かって流れ出てしまいます。
このように、一つ高調波発生機器があると、その上流部の一次分電盤が管理している機器全てに、高調波の悪影響が発生します。
2. パワーガード導入後の電力最適化の様子
前述のようなケースでは、高調波発生機器の属している二次分電盤、及びその二次分電盤が属している上流の一次分電盤にパワーガードを設置します。この設置により、以下の二つの電力最適化の効果が生まれます。
一つ目は、高調波発生機器の電流が最適化されることです。
自身が出している高調波により、この機器自体も非効率な電流を使用しています。二次分電盤にパワーガードを設置することにより、この機器を流れる電流の質が上がるのです。
二つ目は、施設全体の電流を最適化できることです。
これは施設の電流を管理している、一次分電盤に取り付けたパワーガードの働きによるもので、パワーガードが、一次分電盤から各二次分電盤へ流れ出ていく高調波電流を減少させてくれます。この二つ目の効果は、「全体使用量×(パワーガードによる効果分)」という、大きな効果が見込まれます。
施設の電流システム全体の改善は、パワーガード導入による大きなメリットといえるでしょう。
パワーガード導入テスト実施の条件
お客様により効果を実感してから導入を決定していただくために、導入の前にテストが必要です。
テストの条件やテストの確認事項について、以下の4つの項目に分けて説明します。
- テスト設置場所
- テスト設置時間
- テスト設置費用
- ご確認事項
1. テスト設置場所
テスト時のパワーガードは、以下のような場所に設置します。
- 動力系(空調など)の消費電力が多い場所
- 空調等、動力系の一次分電盤
2. テスト設置時間
導入テストに要する時間は、約2時間〜4時間です。
※例外もございますのであらかじめご了承ください。
通常ですと、パワーガードを設置した状態と設置していない状態を各々1時間ずつ計測し、計4時間、といった具合になります。
3. テスト設置費用
導入テストにあたっては、テスト実施費用として1主幹ブレーカーあたり3万円を頂いております。このテスト実施費用に出張費を加えた金額が、テストの費用としてかかります。
なお、テスト設置期間の延長をご希望の場合は、別途お見積もりをさせていただきます。
4. ご確認事項
導入テストに際しては、以下の点をご確認ください。
- テスト4時間以上を希望の場合は、テストの際にクランプテスター計測器の電源が必要となりますので、施設様には100V電源コンセント及び延長コードのご準備をお願いしております。
- テスト実施時間中につきましては、分電盤には触らないよう、施設関係者様にご周知をお願いいたします。
- テスト実施時間中におきましては、施設の電源OFFが無いよう、施設関係者様にご周知をお願いいたします。
パワーガード導入テスト実施までの流れ
パワーガードは、適切な箇所に設置しなければ効果が発揮できません。
そのため、導入テスト前にしっかりと要件定義を行う必要があります。テストまでには設置箇所の選定から行っていきます。
導入テストは以下の手順で実施します。
- 事前アセスメントと合意
- 高調波計測(短時間テスト)
- 消費電力使用量の計測(短時間テスト)
- 運用テスト(一定期間のテスト)
- テストレポートと導入に向けたご相談
1. 事前アセスメントと合意
パワーガードの正しい効果を発揮させるために、まずは設置箇所を決めていきます。
パワーガードは電源を入れた際の高調波ノイズを削減することで、電力ロスをカットする仕組みとなっていますので、そもそもオンオフがない機械に付けても効果がありません。
施設内の適切な設置箇所をこちらで確認させていただきます。
2. 高調波計測(短時間テスト)
設置予定箇所に、確実に高調波が発生しているかをテストします。さらに、設置前の状態と比べ、パワーガード設置後にどれほどの高調波が減少したかを定量的に計測します。
所要時間は、「設置あり」、「設置なし」をそれぞれ約2時間ずつ行い、計約4〜5時間となっております(例外もありますのであらかじめご了承ください。)。
高調波を設置前後で定量的に計測することは、どの程度の電気料金削減が可能であるかに大きく関係します。
そのため、高調波の設置前後でのテストは、必要不可欠のプロセスとなっております。
3. 消費電力使用量の計測(短時間テスト)
このプロセスは、高調波の減少による電力効率化を、消費電力量ベースでわかりやすく示すものです。電力使用量が減少しているか否かを数値で見ていただくことで、わかりやすく効果を見ることができます。
電力使用量の計測は、以下の手順で行います。
まず、設置前の消費電力使用量をデジタルクランプテスターにて計測します。その後、パワーガード設置後の使用量測定を行い、その差分によって、電気ロスの削減効果をご確認いただきます。
消費電力使用量の計測は、直接的に電気料金の削減というミッションに関わってくる、大切なプロセスとなっております。
4. 運用テスト(一定期間のテスト)
効果を確実にご納得していただくため、パワーガードを設置した場合と、設置しない場合とで、一定期間のテストを行います。
※テストに際しては、1主幹ブレーカーあたり3万円+出張費用が必要となります。
この運用テストは、より確実にパワーガードの効果を実感していただくプロセスです。
短時間での削減効果だけでなく、より現実に近い一定期間でのパワーガードの節電効果を見ていただき、よりご納得して導入していただくためのプロセスとなっております。
5. テストレポートと導入に向けたご相談
以上の1〜4を経て、テストの結果の報告と、導入のご相談をいたします。このプロセスでは、2〜4のテストの結果のご報告をしたうえで、KPIをもとに導入されるかを決めていただきます。
お客様にパワーガードの効果をより深く理解していただいたうえで、導入を決定していただく手順になっています。
試験結果の事例
具体的なパワーガードのテスト結果を知りたい担当者様もおられるかと思います。
そこで、ある施設のブレーカーにパワーガード「設置あり」の場合と、「設置なし」の場合の消費電力使用量の具体的な計測結果を紹介いたします。
本事例は、リアフレールが行った計測テストにて測定された、実際の数値です。
まず、パワーガード「設置なし」の状態で、このブレーカーの30分あたりの総消費電力量は6.3kwh、「設置あり」では5.7kwhでした。
この数値が、電力料金に換算するといくらになり、月、年スパンで考えるとどれほどの額になるかを考えると、以下のようになります。
総消費電力量(kwh) | 総消費電力料金(円/日) | 総消費電力料金(円/月) | 総消費電力料金(円/年) | |
設置なし | 6.3 | 8,165 | 244,944 | 2,939,328 |
設置あり | 5.7 | 7,387 | 221,616 | 2,659,392 |
削減額 | -0.6 | -777.6 | -23,328 | -279,936 |
削減率 | 9.5% |
この設置による差額は、1か月あたり23,328円、1年あたり279,936円で、9.5%もの電力料金削減が見込まれる結果となりました。
このように試験結果のご報告は、社内でもご説明しやすい形でお出しさせていただきます。導入をご検討中の担当者様は、ぜひ参考にしてください。
パワーガードの節電効果について
パワーガードは、200社以上の企業様に採用していただくなど、多くの実績を上げている節電ソリューションです。
他の多くの節電ソリューションと異なり、大規模な工事や初期投資が不要です。それでいて、大きなところでは18%という優れた節電効果を持ったソリューションです。
大手企業の採用も多く、大手アミューズメント施設が導入を決定し、8%もの電力使用量削減に成功した事例もあります。
この節電事例をはじめ、メカニズム、パワーガード設置に適した場所、などを「パワーガード 節電効果」の記事で解説しています。
パワーガードの節電効果について詳しく知りたい担当者様は、下のリンクからご参照ください。
▶パワーガードの節電効果とは?節電の仕組みや節電が期待できるケースを紹介
【まとめ】パワーガードの導入ならリアフレールまで
リアフレールでは、下の5つの手順を経て、パワーガードを導入していただきます。
- 事前アセスメントと同意
- 高調波計測(短時間テスト)
- 消費電力使用量の計測(短時間テスト)
- 運用テスト(一定期間のテスト)
- テストレポートと導入に向けたご相談
この5つを行うことにより、導入前に確実に効果の確認ができるのです。
パワーガードの導入をご検討中の企業・施設の担当者様は、ぜひ一度、パワーガードの正規代理店のリアフレールまでお問い合わせください。